二人でいても”ひとり”

少し前に友人が教えてくれた心理学者でありカウンセラーの諸富祥彦さんという名前。

もうインプットは卒業と思っていたので、すぐには反応しなかったんですけど、何となく気になって、図書館で著書を借りてきました。

 

 

 

読み始めたら、ページをめくる度に突き刺さる言葉が飛び込んできて、、、

これまでのわたしの葛藤の中身がそこに描かれていて、これまでの自分の経緯などをたどるように読破していました。

 

そして、何となく感じていたこと、「知って」いたことの正体を突き付けられたような感覚。

デジャヴ?とも言えるような、不思議な感覚がありました。

 

 

心理学者と一言で言っても、様々なタイプの方がいらっしゃいますけれど、この方はとても哲学者的な要素を持った方だと感じました。

 

 

この2冊のうちの1冊『孤独であるためのレッスン』の中に、わたしが目指すセッションの姿を言い表している箇所がありましたので、ちょっと長くなりますが抜粋させてください。

 

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カウンセリングの本質にとって、より重要な意味を持つものとして私の心に引っかかったのは、「たしかに二人でいるのだけれど、何だか自分”ひとり”しかいないような、あの体験」のことでした。
自分がぽつりぽつりと話をしているときに、それを解釈されるでもなく、アドヴァイスをされるでもなしに、ただ黙って話を聴いてもらっている。すると、たしかに客観的には二人でいるのだけれど、何だか自分”ひとり”でいる、そんな感じになってくる。けれどもそれは、ひとりで考えごとをしているときとは全然違う。そんなときに決まってひっかかる捕らわれや堂々めぐりからは自由になっていて、もっと存分に、のびやかに”ひとり”で思いにふけることができる。そんな”充実したひとり”の体験。

(中略)

カウンセリングをするとき、言うまでもなくそこには二人の人間がいて、話をしています。カウンセラーとクライエントという二人の人間がいて、クライエントがカウンセラーに向かって話をしている、そんな意識状態でカウンセリングは始まります。
けれども、カウンセリングが進み、二人の関係が深まっていくにつれ――そして、ここがカウンセリングという関係の特殊性なのですが、カウンセラーがクライエントの体験のプロセスに添って自分を消し去るようにして、全身全霊をこめて話を聴いていくにつれて――話をしているクライエントから、「カウンセラーに向かって話をしている」という意識が徐々に徐々に弱まっていきます。「カウンセラーに話をしている」という対象的な意識は希薄になっていき、確かに注意してみれば自分がカウンセラーに話をしているのはわかるのだけれど、その存在がほとんど気にならない、ひたすら自分の体験に没頭し、それにひたり、それを味わっていて、ある意味では自分”ひとり”でいるのと変わらないような、そんな体験になっていくのです。
その”ひとり”の状態で、では、クライエントが何をしているのか、というと、自分の中から出てきた、漠然とした、曖昧な体験と向き合っているのです。それが何なのかはまだよくわからない、けれどなぜか、そこに大切な意味がありそうな気がする、漠然とした、あいまいな”何か”。その何かとじっくり向き合いながら、様々な言葉やイメージが駆け巡っている。何かを絞り出すようにして、それと向き合いつつ、そこから何かが出てくるのを待っている。そうこうしているうちに、「あっ、こういうことかな」という手掛かりが得られてくる。そしてそれを、心の中で何度も反芻していると、自分の奥の「何か」がそれに共鳴し、「そう、たしかにそうだ」という素直な反応が自分の奥から帰ってくる。そして、それが幾度か積み重なるうち、重要な意味のある”気づき”がやってくる。{あぁ、そうだったのか!」と。その”気づき”が広がっていく。

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ずいぶん長い引用になってしまいました汗

もちろんこれは、対話でのカウンセリングの場面で起こることについての話ですけれど、これを読んだ時に、わたしがセッションで目指す姿を見た思いがしました。

 

 

確かにわたしが体に触れているのだけど、クライアントさんは自分の体に没頭し、自分の体の反応をひたすら感じ、体からの声にただひたすら耳を傾けている。

そしてその反応から生み出される体と内面の変化を体感し、本来の”素”の自分を思い出し、取り戻していく。

その過程において、セラピストとしてのわたしの存在を一切感じることなく、ただ自らの力で自分に目覚めていく。

 

 

今まで漠然と目指していた理想のセッションの姿、

しっかりと輪郭が見えたことで、一つ大きな勇気をいただけました。

とはいえ、まだゴールには程遠く・・・汗

大きな理想に一歩でも近づけるよう、日々研鑽を積むだけですね!